「ちょっと気になる木の話」その1

この木っ端は何か分かりますか?
実はこれは屋久杉の加工した切り落としなのです。
杉は杉でも本州の杉と大きく違うのは、
木の樹齢で、
千年以上の木を屋久杉と呼び
千年未満のものを小杉
植林木を地杉と呼んでいます。

木にも実は寿命があり、杉は一般的に500年から600年と
言われているのですが、なぜこんなに長寿なのでしょうか。

また縄文杉と呼ばれるものは、樹齢二千年とか。
常識では考えられないのですが、実はこれには屋久島ならではの理由があるのです。
屋久島の標高500メートル以上の山地に自生しており
土壌は花崗岩で出来ており、栄養が少なく成長が遅い為木目が詰まっています。
降雨が多く湿度が高いので、樹脂(ヤニ)分が多いため、腐りにくい特徴を持っています。その為寿命が長いと言われてきました。
自然の力って、本当にすごいですね。
屋久杉は腐りにくい特性から、舟材料や建築材に利用されてきましたが
伐採量が増えるに従い希少価値が上がり、美しい目の込んだ木目と色合いが
多くの人に珍重され、今では高価な工芸品としてテーブルや衝立として高値で取引されています。

2001年には天然屋久杉の伐採は規制がかかり、今では立木の出材は無くなりました。
この屋久杉の木っ端や土産物とかで売られている工芸品は、過去に伐採した木の切り株や台風で倒れた木を有効利用しているものが大半です。
こうして木っ端を並べると、遥か昔の香りが漂って来ます。年月と自然の力により形作られた木は、威風堂々とした迫力さえ感じます。

木のコンビニでは屋久杉をはじめ、数々の木が展示してあります。
ぜひ香りとともに遥か昔のロマンを感じに来てください。