2019年9月16日 / 最終更新日 : 2019年11月14日 hori_user ブログ 全てにおいて理由(ワケ)がある。 私のこの世界に入るにあたり、大きな影響を受けた方が法隆寺の宮大工である西岡常一棟梁です。生前私の修行先である桜井市での講演会でお目にかかり、私の人生に大きな言葉を残して下さいました。 その一つに法隆寺宮大工口伝があります。口伝(クデン)とは代々宮大工が後世に残さなければならない重要な事柄を口伝(クチヅタエ)で語り継ぎ、今に活かさねている重要ポイントです。 「堂塔の建立には木を買はず山を買へ。」 「木は生育の方位のままに使へ。」 これはその一例ですが、 「木を買わずに山を買へ」とは、お寺のお堂や塔を建てるとき、山や森に木が生えているが如く木材を配置して建てるのが、一番自然の姿であり木が活かされる使い方であると言う事を表しています。 「木は生育の方位のままに使へ」とは、北に生育する木はお堂の北側に、南に生育する木はお堂の南側に使いなさい。また木が南向きに育っていたなら、使う場合も南向けに使い、北向きに育っていたなら北向きに使うのが良いとされています。(三浦製材、山と街を繋ぐ木の物語より) *写真は全て京都の木で造られたショールームCasaF elice