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大屋根リングのリユース木材が能登へ、坂茂氏らの支援で「復興住宅」に
【参考:日経クロステック/日経アーキテクチュア】
早くも、大阪万博が閉幕して1週間が経ちました。
大屋根リングの保存について色々と議論されていましたが、こんなニュースがありましたのでご紹介いたします。私も万博に行き、実際大屋根リングを拝見しましたが、すごく迫力ある建造物で魅力のある建物ではあったのですが、木材自体は集成材が使われており構造上耐力を担保する上では有効かもしれませんが雨ざらしにされている部分もあったりで劣化が進みやすいと思うんだけどどうだろう??という思いで見ていました。さてニュースの中身ですが、
大阪・関西万博のシンボルを能登復興の象徴へ──。2025年10月13日に閉幕した大阪・関西万博の大屋根リングに使用した木材の一部が、石川県珠洲市に無償譲渡されることが決まった。市は坂茂建築設計(東京・世田谷)の坂茂氏らの支援の下でリユースする木材を輸送・加工し、災害公営住宅(復興住宅)の建設資材として活用する方針だ。

1周約2kmの大屋根リングは、スギやヒノキなど約2万7000m3もの木材を使用している。閉幕後には会場跡地に一部残置する方針が示されている。日本国際博覧会協会(万博協会)は25年7月、解体する部分で用いた木材のリユースを推進するため、リユース希望者とマッチングするウェブサイト「ミャク市!」で譲渡先を公募し始めた。

24年1月の能登半島地震で甚大な被害を受けた半島最北部に位置する珠洲市は、被災地で復興支援に取り組む坂氏からの勧めで、復興住宅の資材に大屋根リングのリユース木材を活用する事業計画を提案。公募に手を挙げ、同年9月に契約候補者に選ばれた。万博協会は珠洲市にリユース木材を無償で譲渡することを決めた。
市が譲り受けるのは、42cm角の木柱や21cm×42cmの木梁(はり)及び厚さ9cmのCLT(直交集成板)で、木材量は合計で約1200m3。25年12月までに正式契約を結び、26年3月以降に順次受け取る予定だという。

事業は、市と坂茂建築設計、ファーストウッド(東京都武蔵野市)、一般社団法人関西イノベーションセンター(MUIC、大阪市)から成るコンソーシアムが実施する。木材は坂茂建築設計のコーディネートとMUICの支援で、万博会場から福井県内にあるファーストウッドの工場へ輸送して保管・加工する。木材の強度確認については、建築構造の専門家である滋賀県立大学の陶器浩一教授に協力を仰ぐ。
能登半島地震で市内では約1700棟の住宅が全壊した。市は29年度までに約700戸の復興住宅を整備する方針を打ち出している。整備戸数は今後のアンケート結果に応じて随時変更する。市は民間買い取り方式で整備する一部の復興住宅について、大屋根リングの木材をリユースすることを公募の要件に組み込む予定だという。
敷地の測量や設計・施工期間を踏まえると、大屋根リングの木材をリユースした復興住宅が誕生するのは早くても27年度以降になりそうだ。
市環境建設課の担当者は、「木材のリユースを通じて『いのち輝く』という万博の理念を継承し、復興を後押ししたい」と力を込める。
とのことでしたが、皆様はどう思われますか?
