blog
「1/fゆらぎ」という言葉をご存知ですか?
「1/fゆらぎ」──心がほっとする理由
私たちは、自然の中にいるとき、なぜか心が静まり、呼吸が深くなる瞬間があります。
そよ風に揺れる木々、波の音、ろうそくの炎。

その“心地よさ”の裏には、ある共通のリズムが流れています。
それが「1/fゆらぎ(えふぶんのいちゆらぎ)」です。
規則でもなく、不規則でもない──“ちょうどいいリズム”
「ゆらぎ」とは、規則的でもなく、完全にランダムでもない、その中間にある自然の揺れ。
この“ほどよい不揃い”が、人に安心感やぬくもりを与えるといわれています。
ろうそくの炎が静かに揺れる様子や、小川の水音のリズム。
それらの波の形を分析すると、どれも「1/fゆらぎ」という法則に沿っているのです。

人の心と体も、「ゆらぎ」とともに生きている
驚くことに、人間の体も同じリズムで動いています。
心拍の間隔は常に少しだけ変化し、脳波も安定しているときには1/fゆらぎを描くといわれます。
つまり、私たちは**“ゆらぎの中で生きる存在”**。
だからこそ、このリズムを感じると自然と安心し、脳がα波を出してリラックスできるのです。
木のぬくもりに感じる「安らぎ」の正体
木材の木目を見て「落ち着くなぁ」と感じたことはありませんか?
それは、木目の間隔や流れの中にも、1/fゆらぎが潜んでいるからです。
完全に均一ではない、けれども整った自然の模様。
それが視覚的なリズムとなり、私たちの心のリズムと共鳴しているのです。
無垢フローリングの木目や手触りが心地よく感じるのも、その「ゆらぎ」のおかげ。
人工的な直線や均一なパターンにはない、**生きている素材だけが持つ“優しい不完全さ”**が、私たちの感覚を癒します。

暮らしの中に「ゆらぎ」を取り戻す
公園の擬木や木目調デザインが人気なのも、人が本能的に木のやすらぎを求めているからでしょう。
木は紫外線を吸収し、赤外線を反射して体を守るなど、物理的にも優れた素材です。
そして何より、「見るだけで心がやわらぐ」──それが木の力です。
もし、みなさまの暮らしの中に少しの“ゆらぎ”を取り戻したいなら、
自然の木の家具や無垢の床を選んでみてください。
そこには、目には見えないけれど確かに感じられる、自然と人のリズムの調和があります。
ゆらぎとともに暮らす
1/fゆらぎは、自然界のリズムであり、私たち自身のリズムでもあります。
規則と不規則の間にあるその“ゆるやかな揺れ”が、心を穏やかに整えてくれる。
木のぬくもりに包まれた空間で過ごす時間は、
ただのインテリア以上の意味を持っているのかもしれません。
それは──
自然と調和した、みなさま自身の心のリズムを取り戻す時間なのです。
また次回以降は、木が持つ不思議な力についてブログに書けたらと思います。それでは。
