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最近の家、暖房効率が良いはずなのになんか寒い?→大工さんの意外な答え
【yahooニュース:DIY-FUFUさんの記事から引用】

最新の住宅は、断熱材もサッシも性能が上がり、
「昔の家より冬でも暖かい」と言われています。
ところが実際に住んでみると──
「なぜか底冷えする」「エアコンをつけても温まらない」
そんな声をよく聞きます。
暖房効率が上がっているはずなのに、なぜ寒く感じるのでしょうか。
その理由を、知り合いのベテラン大工さんに聞いてみました。
「性能は上がっても、体感は別問題なんです」
「最近の家は“断熱性能”は確かに高いです。でも、“体感の暖かさ”は別なんですよ」
と、大工さんは言います。
いまの家は、床下も壁の中もぎっしりと断熱材が入り、気密性も高くなっています。
一見完璧に思えますが、実は“家全体の温度バランス”が崩れやすく、それが「なんとなく寒い」と感じる原因になっているそうです。
理由①:空気の循環が悪くなっている
「昔の家は隙間だらけだったので、
暖房をつけてもすぐ冷めたけど、空気の流れはありました。
今の家は密閉されすぎて、暖かい空気がこもるんです」
部屋の上部だけが温まり、足元が冷たい──
これが“気密住宅あるある”。
エアコン暖房では空気が上にたまりやすく、
床付近は思ったより温度が上がりません。

理由②:素材の“冷たさ”を感じやすくなった
「今の家はフローリングも壁もツルッとしていて、触れると冷たく感じる。これも大きいですね」
昔の家は畳や木の床が主流で、素足で歩いても“冷たさを感じにくい素材”が多かったそうです。
一方で現代住宅では、硬く光沢のある床材や壁紙が主流。
温度は同じでも、素材の質感が冷たさを感じさせるのです
▶︎この部分は、引用ではなく、三浦製材としての考えです。
この上記の写真に何か違和感を感じられた方は鋭いかもしれないです。こういった無垢のフローリングよく使われるのは、パインだったり杉が多いかもしれませんが、このような樹種は目で見てわかるものではないですが、表面上に多くの穴(多孔)が空いています。この穴が素足で直接触れた場合に、一般的な建材としてのフローリングとは違い、触れる面積が少なくなるので熱が移動する量が少なくなり寒く感じにくくなるわけなんです。ですので、この違和感というのは、無垢のフローリングではスリッパは必要ありません。夏でも冬でもです。ここでは触れませんが、一般的なフローリング夏のベタつき感じることないですか?無垢材には不思議な効果がたくさんあります。気になる方は、是非三浦製材のショールームへお越しください。目で見て、手で触れて感じていいただけます。
下の写真は、石等タイルだったりを床に貼った例です。見た目をとるか、様々な建材や素材には良いところ悪いところありますので何を優先するべきかよくご検討ください。
ちなみに、この話題の流れから設備を組み合わせた場合は別ですが、素材単体で見た場合の足元の冷たさを考えると(無垢材と比較した場合)少し辛いかもしれませんね。

理由③:窓の“日射”を遮りすぎている
「最近の家は、日射取得より“遮熱”を優先する家が多い。でもそれが、冬には逆効果になることもあります」
Low-Eガラスなどの高断熱サッシは、夏の暑さを防ぐのには有効ですが、冬の太陽の熱まで遮ってしまう場合も。
結果、外気は遮断できても“陽だまりの暖かさ”が入りにくい。
これが“性能のわりに寒い家”を生む要因になっています。

「体感を上げる」工夫もある
とはいえ、家そのものを変えるのは大がかり。
でも、体感温度を上げる工夫ならすぐにできます。
- 窓にはDIYで断熱フィルムを取り付けて放熱を防ぐ
- 床にコルクマットやラグを敷いて足元の冷えを遮る
- サーキュレーターで天井の暖かい空気を下へ循環させる
少しの工夫で、暖房効率を“実感できる暖かさ”に変えることができます。
まとめ:暖かさは数値では測れない部分も
断熱性能や気密性能がどれだけ上がっても、人が感じる暖かさは“空気・素材・光”の組み合わせで決まります。
「昔の家は寒かったけど、なんか落ち着いた。今の家は暖かいけど、なんか冷たい」
一見、性能が高い現代の家でも、人の感覚を満たせない部分があるようです。
寒く感じたときは、暖房を強くする前に、“空気の流れ”や“素材の肌ざわり”を見直してみると、家の暖かさが変わってくるかもしれません。
本日のブログでは、少し違う切り口で内容を書かせて頂きました。数値上の性能を求められることも間違ってはないですし、新しいお住まいを建てられる方にとって大事なことだと思います。ただ知っておいいて欲しいことは、数値上で表すことができない、素材本来の良さをと合わせた住まいづくりがより良い住まいづくりになると思っています。特に木についてのことであれば、何でも三浦製材にご相談ください。
